2019年に入り低迷を続けている仮想通貨相場ですが、その中でもリップル(XRP)は「国際送金・決済」目的に特化しており、好材料となるニュース、話題も他の銘柄に比べて豊富です。



2018年9月に一度大きな上昇がありましたが、その後のリップル価格は横ばいに推移し、現在2019年3月5日現時点で「1XRP=34円前後」となっています!!



今回は、2019年以降仮想通貨リップル(XRP)の価格は今後上がるのか、また「なぜ上がらないのか」という要因を中心に考察していきます。

リップルのXRP価格が上がらない6つの理由を考察


2018年は全体的に下落相場となり、リップル(XRP)が上場して以来の最安値価格である「28円台」もつけました。

2019年も1月10日の大暴落から現時点まで下落傾向が続いていますが、ここでは「なぜリップル価格は上がらないのか」という理由をみていきましょう。

上がらない理由①投機的な意味合いでトレードされている

リップルは仮想通貨として、主に「国際送金」を目的とした通貨です。

そんなリップルが提供しているサービスの一つリップルネット(Ripple Net)の実用化はまだまだ試験段階であり、実際にXRPの実需が少ない点において、リップル価格が上がらない原因の一つと言えるでしょう。


つまり、現在リップルを購入・保有している一般投資家のほとんどが、通貨の将来価値を見込んでの長期的な投資ではなく「投機的」な目的でトレードを行っていると予想されます!!



こうした投機的なトレードの場合は、ある一定の価格までXRP価格が上昇すると一般の投資家たちは「利益の確定」をしてしまいます。

リップル価格が上昇しきって「これ以上はもう上がらないだろう」というラインで、購入したリップルを売却し利確するため、リップルのXRP価格は上昇しづらくなっているのです。

上がらない理由②リップル(XRP)の発行枚数が多い

では次に、主な仮想通貨の発行枚数を比較してみましょう。

仮想通貨通貨発行上限枚数
リップル(XRP)1,000億枚
ビットコイン(BTC)2,100万枚
ビットコインキャッシュ(BCH)2,100万枚
ライトコイン(LTC)8,400万枚



上記の通貨発行上限枚数を見ると分かる通り、リップル(XRP)だけが異常に発行枚数が多い事がわかります。

もっとも有名な仮想通貨ビットコインと比較した場合、なんとビットコインの5,000倍もの通貨発行上限枚数となっており、とにかく仮想通貨市場におけるXRPの流通量が多い事がわかります。


つまり、仮想通貨市場に流通している銘柄は希少価値が高まり、価格も上昇しやすくなる傾向があるのです!!



また基本的に、仮想通貨の価格は「需要と供給のバランス」により決まってきます。

リップルのXRP価格が30円や40円と低いのも、この通貨発行上限枚数が多いからと言えますが、これに関しては後述する「ロックアップ制度」も関係しているようです。

上がらない理由③リップル(XRP)を実用化するまでに時間がかかる

前述したように、リップル社の提供するサービスはリップルネットをはじめ、まだ実験段階であり本格的な実用化には至っていないのが現状です。

その反面、リップル社と世界中の企業との提携数は非常に多く、リップルネットの参入企業も2019年に入っても衰えを知らず200社以上が参入しています。


それでもやはり、リップル(XRP)の持つ「国際送金」としての実用化はまだまだ時間がかかるという点は価格が上がらない原因の一つと言えるでしょう!!



ただ、2018年~2019年以降にかけては、一気にリップルネットと提携した金融機関や企業などが「国際送金の実証実験」を行い実際に成功していますので、実用化に向けて進んでいるのか確かです。

上がらない理由④リップルネット上の一部でしか使用されない

リップルのリップルネットソリューション(国際送金ネットワーク)は、主に以下の3つのプロダクトによって構成されています。

  • 【xRapid】主に銀行などの金融機関向けプロダクト
  • 【xCurrent】銀行以外の金融事業者向けのプロダクト
  • 【xVia】一般企業向けのプロダクト

実は、上記3つのリップルネットのプロダクトのうち、「リップル(XRP)がブリッジ通貨としての役割を果たしているのは【xRapid】のみ」なのです。

つまり、リップルと提携している200以上の企業が「xRapid」を採用しない場合、リップル(XRP)の仮想通貨価格には影響しない事になります。

しかし、一般投資家の中には当然こうした事実を理解しておらず、リップルが金融機関と提携したというだけでXRPを購入し価格が上昇するケースもあるでしょう。


そのため、投機的な意味合いが色濃く出ている現在の仮想通貨相場では、こうした群集心理を読んで価格予想をするのも重要と言えます!!


上がらない理由⑤リップルネットワークと仮想通貨XRPは違う

仮想通貨リップル(XRP)が実用化されるというニュースは、近年徐々に増加しつつありますが、単純に「それだけ需要が増加すればXRP価格も上がるのでは」と思う人も居るかもしれません。

しかし、基本的にはリップルネットワークと仮想通貨XRPは違うという点を覚えておきましょう。

確かにリップル関連のニュースを見ると、リップルネットワークと仮想通貨XRPは両方「リップル」と表記される事が多いですが、両者の意味合いはまったくの別物です。

リップルの提供しているリップルネットの仕組み上、リップルネットワークのプロダクトが使用されても、仮想通貨XRPが使用されるとは限らないんですね。


つまり、リップルネットワークが実用化されたとしても、肝心の仮想通貨XRPを使用する「xRapid」を採用する企業が増えない限り需要は増えないと言われています!!



上がらない理由⑥ロックアップの解除による影響

リップルが発行済みの1,000億XRPのうち6割以上はリップル社およびその関連会社が保有しているため、これらのXRPが一気に売りに出される事で価格が大暴落する事が懸念されました。

そこでリップル社は独自の「ロックアップ」制度を導入し、毎月10億XRPをロックアップ解除して、仮想通貨市場に流通するXRPを増やす仕組みになっているのです。

その結果、需要よりもXRPの供給量が増加しており価格が上昇しにくくなり、このロックアップ解除がリップル(XRP)の価格が上がっていない原因の一つとも言われています。


今後リップルが上がらない場合を考察|XRP価格はいくらになるのか!?


では今後、リップル(XRP)価格が上がらない場合とはどういった状態の事を指すのでしょうか。

ここでは仮に「リップルが上がらない場合」の考察と今後のXRP価格をみていきましょう。

国際送金でライバル会社(JPモルガンやIBMなど)に負けた時

数ある仮想通貨の中でも、リップルは今もっとも将来性を期待されている銘柄である点は、ネット上に散見する様々な情報を見ても明らかです。

しかし、現実的に今後リップルのXRP価格が上がらないケースももちろん可能性としてはあると言われています。

実は、「国際送金・決済」目的とした仮想通貨リップルと同じ事を行っているライバル企業が現時点で2社存在します。


それが、アメリカの大手ソフト開発会社「IBM」と大手金融機関「JPモルガン」です!!



特に、JPモルガンは独自通貨「JPM」を発行しており、リップルのXRPと同じようなシステムを構築しつつあるため、今後「リップルキラー」になる可能性もあるという見解もあります。

IBMと言えば世界中のほとんどの銀行を顧客に持つ大企業、JPモルガンは世界経済に影響を与えるほどの大手金融機関です。

こうしたリップル社と同じ送金プロジェクト分野において、リップル(XRP)が遅れをとるような事があれば、リップルのXRP価格が上がらない可能性もあると言われています。

リップルが上がらない場合のXRP価格

仮に前述したように、IBMやJPモルガンといったライバル会社の送金ネットワークが世界中の企業に採用された場合、リップルのXRP価格はどれほど下落するのでしょうか。

現在、世界中ではなんと「1日当たり2,000億円ものお金が国際送金」されており、海外へ出稼ぎなどで働く人々は今後より増加すると言われています。

あくまで2,000億円という数字は概算であり、これに家族や友人への送金なども合わせると、1日にどれだけの送金額が動くのかは予測が非常に難しくなります。

ちなみに、リップルが現在持っている約3兆円という価値では足りないと言われており、将来的には「70兆円~130兆円」くらいが必要との見解が強いようです。


つまり、難しい計算を省いてざっくりと結論だけを言えば、「1XRP価格=1,000円~1,500円」ほどになると予想できます!!



もし、リップル、JPモルガン、IBMが同じ量の送金を手掛けた場合、前述した予測価格「1XRP価格=1,000円~1,500円」を3で割った「1XRP価格=333円~500円」ほどがリップル(XRP)価格になります。

ただ、前述したように同じ「国際送金」分やで完全にリップルが採用されなくなり、JPモルガンやIBMが圧倒的なシェアを占めた場合は「1XRP=10円~20円」ほどになる可能性もあるかもしれません。

【結論】現時点ではリップル(XRP)が上がらない可能性は低い

ここまでリップルのXRP価格が上がらないケースを想定してご紹介しましたが、こうして実際にリップルが上がらない場合の事を考えるとやはり不安になりますね。

ただ、2019年3月現時点で言えば、国際送金分野ではリップルが一歩も2歩もリードしている状況で有利と言われています。

つまり、仮想通貨リップルにはそれだけ上がる理由がたくさんあるという事です。

  • リップルの構築しているネットワーク(Ripple Net)は既に200社以上の参画企業がいる
  • 仮想通貨発行元のリップル社がXRPを半分以上保有しており価格暴落を防止している
  • 国内では既に商用化されつつあり、2019年には世界中で商用化が予定されている

などの理由により、リップルは他のライバル2社と比較しても、価格が上がらないよりも上がる可能性の方が大きいと言えるでしょう!!



2019年仮想通貨リップル(XRP)価格が上がる可能性のある要因


ここまでリップルが仮想通貨として価格が上がらない原因などをご紹介してきましたが、ここでは2019年以降にXRP価格上がる好材料となる要因をみていきましょう。

要因①銀行や企業との提携(リップルネットへの参加)

リップル社現CEOである「Brad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏」は、2018年3月に日本来日した時のインタビューにて、以下のような今後の目標を述べていました。

「(送金サービス)導入促進を進め、今後5年間で世界の銀行の過半が同社の送金サービスを採用することを目標にする。」



上記の目標通り、2019年になって一気に11社がリップルネットへ参入し今後もその参画企業数は増加すると言われています。

このペースで世界中に存在する過半数の銀行が、リップル社の送金ネットワークサービスを利用する事になると、リップル(XRP)が国際送金のスタンダードとなる可能性は非常に高くなります


実際、アメリカのクレジットカード大手会社であるアメリカンエキスプレスをはじめとした企業は既にリップル社のネットワークを利用し商用化されています!!



とにかくもの凄い勢いで契約や実証実験が進んでいるので、今後も定期的にリップル社と銀行や企業との取組みニュースには要注目です。

要因②リップルネットソリューション『xRapid』の実用化

今後、リップルのXRP価格上昇において、もっとも重要なファクターとなるのが「リップルネットの『xRapid』実用稼働」です。

xRapidは前述したように、リップル社が提供するリップルネットのプロダクトの一つで、「世界的に通貨の流動性を高める」事が可能です。

リップルネットの中でも唯一xRapidだけがXRPを使用する事になるので、xRapidのサービスが普及し実用稼働がどんどん決まる事によってリップル価格上昇につながるのです。



2018年10月に開催されたリップル社によるカンファレンス「SWELL2018」で、送金事業関連会社3社が「xRapidを商用化した」事を発表したニュースは記憶に新しいですよね。



実際のSWELL2018で発表された上記内容でXRP価格が上昇していますので、今後世界中の大手主要金行がこぞってxRapidを採用する事になればリップルの価格は飛躍的に上昇するでしょう。

要因③世界的な大手取引所へのXRP上場

世界規模となる「Binance」「Huobi」をはじめとした仮想通貨取引所で上場されているリップル(XRP)ですが、2019年3月遂にアメリカ「Coinbase」も新規上場を発表しました。


過去に、リップルがコインベース上場の噂があった時にはXRP価格にも影響がありましたが、いざ上場された時は価格が上昇しなかった事は非常に残念でした。


ただ、2018年12月24日には、Binanceの現CEO「CZ氏」が自身の公式Twitter上で「リップル(XRP)を基軸通貨として取り扱う」事を発表しています。



こうしたリップルを基軸通貨にする仮想通貨取引所は、その後も続々と世界中の取引所で増加しており、今後もこうした取引所が増加する事によりリップル価格上昇要因となる可能性は大きいと言われています。

要因④リップルへの出資企業増加

リップル社と言えば、日本の大手グループ企業であるSBIをはじめ、世界的にも有名なGoogleを運営するGV(旧GoogleVentures)から出資を受けている事で有名です。

こうしたリップル社への世界的大企業の出資は、リップル(XRP)の送金ネットワークシステムとしての価値をいち早く見出した結果と言えます。

今では、Googleだけでなく「Apple・Facebook・Amazon」などの世界的な大企業のグループ会社からどこよりも早く信頼を得た点において、今後のリップル価格の好材料となっていくと言われています。

リップル社が今後目指しているリップルネットソリューション構想


ここまで、リップル価格が上がらない原因や、今後XRP価格上昇となりそうな要因をご紹介してきましたが、最終的にリップル社が目指している目標についてみていきましょう。

リップル社の最終的な目標は、世界中の様々なビジネスを結ぶ「価値のインターネット(Internet of Value)の実現」と言われています。


そしてこの目標を実現するためには、仮想通貨XRPがリップルネットで世界中の金融機関や企業が採用し実用化する事が必要不可欠なのです!!



しかし、既にご紹介したように、リップルネットの3つのプロダクトのうち「xRapid」でしかXRPは使用されない状況にあります。

そのために、「xRapid」が仮想通貨XRPの流動性を高める要因としてもっとも期待されているわけですが、実はリップル社が目指している送金システムは「xRapid」を使用した送金サービスだけではないのです。

送金サービスに限って言えば、「xCurrent」のみを使用した国際送金の方が「送金にかかる手数料や時間を短縮する事ができる」んですね。

現状、xCurrentはXRPを使用せずとも送金は可能ですが、さらにXRPを使用する事でより低コストでスピーディな国際送金を実現可能と言われています。

そのためには、リップルと提携している送金事業社や主要金融機関などが仮想通貨としてXRPを保有しなければなりません。


ご存知の通り、現在の仮想通貨市場はボラティリティ(価格変動)が非常に大きいため、こうした提携企業がXRPを保有するのにリスクが大きいんですね!!



もし今後、xCurrentで仮想通貨XRPを使用した国際送金サービスが本格的に実用化されるようになると、リップル価格は「1XRP=1000円」を超えるどころではないとも言われています。

リップルがまだ上がらない!?今後のXRP価格&上がらない要因まとめ

今回は仮想通貨リップル(XRP)が、好材料となるニュースが多いにも関わらずまだ上がらない原因や、今後価格上昇が期待できる要因などを中心にご紹介してきました。

ただ、2019年3月現時点での時価総額を見ても、イーサリアムとリップルが2位を争っている状況が続いており、XRP価格もまだ低迷しています。

ネット上では、「リップル(XRP)はもう上がらない」という見解も少なくありません。


しかし、時価総額3兆円で多いと言っているこうした人たちは、仮想通貨業界の将来性にあまり期待していない人たちだと私は思っています!!



仮想通貨市場はまだまだ発展途上であり、今後ドンドン規制がされて大きくなるでしょう。

今回リップル社のロックアップ制度についてはデメリットとして挙げていますが、実はこのロックアップ制度はメリットにもデメリットにもなり得る要因と言われています。

リップルには、ビットコインなどのようにマイニングという概念がないため、既に発行済みである1,000億XRPが減っていく仕組みになっているからです。

また、将来的にリップルはやはり「xRapid」でXRPを使用した送金システムの実働化に大きな期待を寄せている人は非常に多いようです。

こうしたリップルネットワークのシステムの完成は徐々に近づいている事は確かで、今後は銀行や送金事業社が使用する未来はすぐそこまで来ているのです。

  • リップルの時価総額はまだまだ低い
  • 今後「xRapid」の使用・実用化が拡大されていく
  • XRPの発行枚数は減少していく

大きくまとめると、上記3点が重要で、今後リップルが仮想通貨として発展しXRP価格を上昇させる大きな要因になるでしょう。


今後も、リップルと世界的な大企業や金融機関との提携、取引所でのXRP基軸通貨発表などのニュースには要注目です!!